【プロローグ】
私は現在 BMW K100RS というバイクを通勤の足として利用している。では、何故、K100RS なのか?といういきさつを少々.....
【動機は「コストセービング」】
しがない勤め人の小生は、1998年4月に転勤になり、それまで片道6kmの距離であったものが、一気に60kmの通勤距離になってしまった。
片道6kmの時も二輪で通勤した事はあったが、それは、寝坊してしまい、二輪で渋滞をすり抜けする必要があった時に限られていた。だから、二輪車は小さい方が良かった。ホンダリードというスクーターや、オフロードバイクのCRM50に乗っていた。
しかし、今度は片道60km、往復120kmを走破しなければ成らない。当然、車で高速道路を移動する事になった。 幸い自宅は高速道路のインターには極近く、渋滞も逆方向なので高速へ乗るのは問題なかった。が、問題は職場の方にあった。高速を降りてから職場までの一般道が混むのである。車で移動すると片道一時間弱の時間であるが、高速道路に乗っている時間はそのうち35分程で残りの25分は高々たった5kmしかない一般道という事になる。何とも、もどかしい話である。
しかも、私が利用している高速道路は、大半が対面交通2車線であり、また17個ものトンネルがあり、料金は、普通車片道1400円。往復で2800円もかかるのである。その上、私の4輪駆動車は、悲しい位に燃費が悪く、一日に120kmも走れば、20l近くもガソリンを飲み込んでしまう。つまり、一日の足代は、5000円にも成ってしまうのだ。これは痛い。借りに週に5日、一月4週としても、10万/月になる。一年で120万を移動に費やするのだ。ううむ。人、一人が移動するには法外かつ理不尽なコストではないだろうか?
いやいや、金銭的なコストや時間的コストだけではないぞ。自然環境コストだって馬鹿には出来ない。人間一人が移動するには環境破壊コストが大き過ぎるじゃないか。大体7人乗りの四輪駆動車で一人だけ乗車して走るというのがそもそもの間違いだ。排出する熱エネルギー量、COなどやはり過大だと言わざるを得ない。地球環境に無駄なコストを掛けていると言えるだろう。 かと言って、バスや電車だと却って時間コスト、金銭コスト共に余計にがかかるという悲しい田舎に、私は住んでいるのだ。



【原付は長距離に向かない】
というわけで、まずは、手元にあるCRM50(原付オフロードバイク)で、バイク通勤を試してみる事にした。 金銭的コストは驚くほどの違いがある。当然、「原動機付き自転車」であるから、高速道路は通れない。燃費は、25km/lと言った所だ。つまり、一往復500円である。(実は500円の内訳には2サイクルオイル代金を含む:CRMだから..) 金銭コストは一気に1/10に成ったが、これには大きな問題点があった。 原動機付き自転車は、法定速度30kmである。また、交差点では、2段階右折である。右折の件はまぁ良いとして、公道上で30kmで走るというのは、交通の流れを妨げない様にする為に路側を走らざるを得ず、ライダーにとって危険が多く、また、ドライバーにとって交通妨害の邪魔物となり、双方に一切のメリットはない。
加えて、通勤時間が一時間以上かかってしまうという事にもなった。往復3時間(ん?おかしいじゃないか?120kmを3時間という事は、平均速度40km/hということになり、すでに最低でも10km/hオーバーぢゃないか!というのはこの際置いといて)ともなれば、人生のかなりの部分を移動する時間に充てねば成らないということになる。(本当はこの時点で自分がリストラの対象になっているのに気づくべきだったのだろうが...) という事で、私は交通の流れを妨げない様に走る事になるのだが、これでは、走る度に道路交通法違反を重ねて行く事になるのである。やはり法治国家に住む一国民としては、これは、少々まずかろう。
 また、これは、2サイクルエンジンの宿命とも言える特性であるが、高負荷時に排気管から撒き散らす白煙(エンジンオイルの燃えカス)がある。これは、いくら交通の流れに乗って走ってそのバイクが走っていたとしても、その後ろに付いた車両はその白煙の主をいまいましく思い、そして大抵は抜き去ろうとやっきになる。
結果、原付ライダー(というか、2ストエンジンライダー)は、必要以上の運転ストレスをかけられ、安全コストは相当に高くなると言わざるを得ない状態に追い込まれるのだ。はっきり言うと、命の危険を感じる事が非常に多い。
しばらく原付通勤をしてみたが、安全面、心理的ストレス、合法性などの観点から原付では割に合わないと判断した。それに、いざという時に高速道路を走れないなどの理由により、二輪車、それも原付による通勤はやめることにして、もうちょっと大きなバイクに乗る事にした。


【通勤快速バイクは何にする?】

二輪の免許制度は二転三転しているのでその時代背景により話がややこしく成っている。が、それはさておき、1999年の時点では、自動二輪の免許は、3種類あり、私は、取り敢えず普通自動二輪を取ろうと思った。これだと、排気量400cc未満の二輪車は運転できる。高速道路は125cc以上の排気量があれば走行出来るから、普通二輪を持っていれば通勤に利用しようとしているバイクは乗れるだろうし、高速も通れる。 私はこの時点で、通勤の足として、とある大型国産スクーターを考えていたのだ。 それは、「マジェスティー」というYAMAHAの250ccのスクーターであった。 大型とは言え、250ccなのだが、現時点での最大排気量のスクーターは、あと400ccのスズキのスカイウエーブしかない。 いわゆる通勤快速として、頭初はこのジャンルの二輪車を考えていた。 トランクルームがあり、荷物がそこそこ積めるし、スクータなので、ズボンが汚れる事もない。しかも結構しっかりした風防スクリーンを備えているので、少々の小雨位なら合羽も要らないかも知れない。それに、いわゆるオートマチックなので渋滞に巻き込まれても楽。燃費も30km/l位は行きそうだ。というわけで、私は、このバイク、いやスクーターに乗って通勤するという目的の為に普通二輪車の免許を取ることにした。


【自動二輪免許】

普通自動車免許で原付に乗っていた私も、学生の頃、つまり20年程前に何度か公安委員会の試験場で、いわゆる一発合格を目指して試験を受けた事がある。が、その時は合格しなかった。 ということで、教習所へ入所して二輪の免許を取る事にした。 二輪の免許には、
1普通自動二輪(限定)という125ccまでの免許と、
2普通自動二輪という400ccまでの免許と、
3大型自動二輪という排気量無制限の免許がある。
私の目的を達成するには、2の普通自動二輪免許で良いのだが、いろいろウエッブ等で調べているうちに、どうせ教習所へ通うのなら3の大型自動二輪まで取っておこうと思うようになった。というのは、大型を取るのは結構ウエッブネタにもなっていて、みんなそれなりに苦労しているらしい、つまり、簡単ではないらしいのだ。というわけで、大型をとる事にしたが、始めから大型自動二輪免許のコースへ入るより、まず普通自動二輪を取ってから大型へ進んだ方が教習時間がちょっとだけ(2時間ほどね)短いということらしいので、まずは、普通自動二輪からということにした。




【普通自動二輪教習記録】
 
第一段階 適正検査 1 2 3 4 5 6 7 8 9
第二段階   10 11 12 13 14 15 16 17 卒業検定
    1                

【大型自動二輪教習記録】
 
第一段階 1 2 3 4 5 . . .
第二段階 6 7 8 9 10 11 12 卒業検定
2                


というわけで二輪の免許は取れたが、当初「スクーターで通う」と言っていた私だが、教習中にすっかりバイクに洗脳されてしまったのだ。一言で言えば、大型二輪に乗りたくなったというのが本音だが、理由はいくつかある。
1二輪車は車格が大きいほど安全である。(安全性)
車格というと説明しにくいが、ま、簡単にいうと見た目の大きさかな? 日本の道路ってその殆んどの部分を4輪車だけが走る様に作られているが、4輪から見て2輪をどこまで4輪に近い乗物として認知してくれるかで、随分安全性が変化するのは事実です。 白煙を上げて性能の限界近くで走っている原付のバイクは四輪からは邪魔な虫けら扱いをされ、身の危険を感じます。が車格の大きな二輪になるほど、きちんとした乗物として扱ってくれるようになります。(相手次第だけど)
2ニーグリップ
これは、教習所でその必要性を叩き込まれます。二輪車が巡行している時にはさほど必要性を感じませんが、急制動や繊細なコントロールを要求される場面では必須の項目でしょう。 が、スクーターはこれが出来ない。 折角教習所であれこれ教えてくれたのだから、身に付くまではニーグリップ出来る二輪に乗りたいのだ。
3耐候性
大きなフロントスクリーンをもつ大型スクーターの耐候性はきっと優れているはず。実はそれが最大の魅力なのだが、どっこい大型二輪車にもそう言ったコンセプトで設置された構造をもつ物がある。例えば、ホンダのウイング(http://www.honda.co.jp/motor-lineup/gold_wing_se/)などや、BMWのツーリングモデル(http://www.bmw.co.jp/Products/Motorcycles/)などである。どれも高価なのがちょっと....。でもこう言ったツアラーならスクーターには負けないはず。
4燃費
とにかく毎日120km走る訳だから、スクーターを大きく下回るか、あるいは、今の私の四輪7km/lとあまり変わらない燃費では二輪通勤の優位性は怪しい物になる。こう言った情報を調べるのにウエッブは便利なもんである。で、燃費であるが、当初目論んでいたヤマハのマジェスティーは、25〜27km/l辺りらしい。(http://web.kyoto-inet.or.jp/people/htanaka/motorcycle.htm)私のCRM50は、23〜25km/lであった。CB400Fは、23〜24km/lである。では、BMWのKシリーズは?20km/lなんだと.....。
なんだか、エンジン排気量が変わっても燃料消費率はそれほど大きな違いが無い。人一人と二輪車一台が移動するのに必要なエネルギーに大差がないという事なのだろうか?
5Fun to Ride(drive)?満足度
実はこれが一番なのである。というのも毎日2時間は乗るのであるから乗ってて楽しい方がいいに決まっている。 というわけで、唐突ではあるが、BMWのK100というシリーズを選ぶ事にした。
とは言っても、いきなり新車のBMWなど買う度胸はない。いや、正直に言って200万以上もするK1200を「転んだら何十万も飛ぶ」などと考えながら通勤するのは心臓に悪いし、第一そんな金銭的余裕がないからこそバイクで通勤する事になったのだ。だから、当然中古車を探す事になるのである。

さて、中古のBMWのKを探すのだが、Kってどんな物があるのだろう?そしてその相場は?
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