01 20 2000

この冬一番の寒波が襲来した。日中の最高気温も5度程度、私が家路につく日没後には、気温は一気に下がり、1〜2度となっていた。
行程の真中よりちょっと自宅寄りに峠があり、そこを越えてのおよそ60km程の帰り路なのであるが、走り出してすぐに、雪がちらついているのに気がついた。進むに連れて雪は強くなってきた。そして、峠路に入る手前あたりから、降りはいっそう激しくなり、ヘルメットに雪の当たる音がタタタタからダァーっと変わり2〜3分毎に左手でシールドに積もって視界を悪くする雪を払いながらの走行となった。
強い向い風も手伝って、路面には、粉雪が舞っているし、ちょっとした吹き溜りにはうっすらと雪が積もり始めていた。
悪くなる一方の視界に四輪も徐々にスピードを落し、とうとう40km/hという巡行速度になってしまった。逆に、ここまで速度が落ちるとヘルメットのシールドについた雪は、風圧で飛ばなくなるので、却って厄介である。
温度計は、まだ、プラス1度を指しているのでまだ、路面は凍ってはいないし、橋の上の鉄製のジョイントも濡れているだけだから単なる湿潤路であるはずだが、路肩に積もった雪を見ると、つい「スリップダウンしやしないだろうか?」というビビリがはいってしまい、つい、両肘に力が入ってしまう。(無論、逆に力を抜いてセルフステアにしないといけないのは解っている積もりなんだが....)
ともあれ、何とか峠を登り切ったが、正直言って、普段の3倍は気疲れした。
峠を越えると、嘘のように雪はやみ、一気に家路を急いだ。そして、ガレージにバイクを入れ、ヘルメットを脱いだとき、「なんだこれ?」と思ったのが、ヘルメットの額の部分についた白いものである。

こんな所に雪がこびり付いたのは、初めてだ。

 

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