大型自動二実技教習第2時間目
2【1999年11月19日8(18:10〜19:00)】
3【1999年11月19日9(19:10〜20:00)】
2時間連続でいきなり一段階見極めコースを走るというちょっぴり飛び級的な課題を 与えられ、面白おかしく走りまわった。それにしても、今日は思いっきり寒い。
そう言えば、私は普通二輪免許から通っているので、通算すると29時限の教習があ るのだが、どうも、通い始めからお見かけする中年男性が居るのだ。彼は、一見、 「悪役商会」の一員の誰かに似ている(名前は知らない)ので、自分の中では「悪役 商会」と命名していた。彼の事が何故目に付いたのかと言えば、ずーっと二輪専用の コースでナナハンを乗っているのだが、一向に四輪コースに出てこないのだ。つまり、 私が普通二輪で卒業検定を受け、免許を取ってしまい、そのまま大型へ通い始めてい るのに、まだ、二輪専用コースで、ナナハンに跨り、一段階の練習コースを走ってい る。私は、大型教習2時限目でもう二段階の見極め(試験用のコース)を走っている。 一体どうしたと言うのだろう?と思っていたら、先方の方から、話掛けてきた。
悪役 「さむいっすねぇ〜。今日は得に寒い。ところで、兄さん、バイクは、何に 乗ってるの?」
私 「原付ですよ。私、二輪の普通免許をここで取ってそのまま大型に来ました から」
(とか言いながら、実は CB400F に乗ってきたんだけどね)
悪役 「ああ。なるほどね。そうだったんですか。いえね。俺は、免許取り消しに なって、全部の免許を無くしたんでね。それで、二輪に関しては愛媛中の教 習所に聞いてみて大型をすぐに取らせてくれる所を探したわけなんすよ。で も、何処も中型を取ってからでないと駄目と言われてね。唯一ここだけが、 始めから大型コースでやってくれるってんで来た訳よ。でも、30時間近く も乗らなくちゃならんのよ。やんなるよね。」
私 「なるほど。(それで、長い事ナナハンに乗って練習してるけど四輪のコー スへ出ていかないのかぁ)で、免許取り消しの前は何に乗ってたんですか?」
悪役 「カタナって知ってる?」
私 「をぉ!あの、千百のカタナ!?銀メタの!」
悪役 「おうよ!あれが、もう3年も車庫で泣いとるのよ」
(と、ちょっと背筋を伸ばす)
私 「じゃお互い頑張って大型取りましょう!」
悪役 「おう!でも、さむいなぁ....」

意外と、軟弱な悪役である。彼が教習所への足としているのは、フェアレディーZ 4 32(ワインレッド)、の改造車。車高が低く、タイアはハの字。段差を乗り越える ときは、上下に細かく揺れるといういわゆる族仕様。音は、野太いスペシャルサウン ド。野球帽を被り、ラフなコーデュロイのジャケットとジーパンにスニーカーという いでたちで、とても、同い歳とは思えない(私は最初は私よりは4っつ位 上だと思っていたが、教習原簿を見て殆んど同い歳というのには驚いたのだ。私も同じ ように思われていたのだろうか?)


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